ほんの少しの意識が変える世界
皆さまこんにちは。2023 Miss SAKE 鳥取の都田亜衣莉です。
3月26日に開催されました、第六回ナデシコプログラムについてレポートさせていただきます。
今回も東京都福生市にあります、石川酒造様の会場をお借りして行われました。石川酒造様は月に一度の感謝デーで大賑わい!
今回は、日本舞踊の講義があるということで、ファイナリスト達は振り袖持参。前日からの合宿形式でしたので、朝は鏡や着付け場の探し合いで戦場でした。笑 みんなの準備の仕方を見ていると、自分のことは後回しに人の手伝いをしてあげる人、自分の納得のいくメイクや髪型ができるまで時間いっぱいまでこだわり抜く人、とにかく自分自身早く仕上げて他の人に場所を譲ろうと一人黙々集中している子、それぞれの人間性が出ていて面白かったです。
(ドタバタながらみんな一生懸命準備中・・・)
第六回ナデシコプログラムは、以下の講義が行われました。
・日本舞踊体験稽古(藤間流勘右衛門派 藤間美都也様)
・健康になる食事学(株式会社コープニュース代表取締役 田中陽子様)
・最先端の宇宙開発そして人文社会及びビジネス
(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構JAXA人事部付主任 / 一般社団法人ニュースペース国際戦略研究所NGSL理事 岩渕泰晶様)
【 日本舞踊体験稽古 】
本日は、藤間流勘右衛門派 藤間美都也様にご指導いただき、人生初の日本舞踊を踊りました。
(藤間様の講義スタート!本日の会場は非常に華やかです。)
藤間様の講義を通して、私が得た学びはこちらです。
・着物を通して思いやる心を育てる。着物と仲良くなる、好きになる。
→まず、現代において着物での訪問などは、お会いした方からするとわざわざ着てくれた、というような特別感があり喜ばれる。そして、着物での所作は細かいところまで気を遣う。例えば歩き方も小股内股、裾が汚れないように手繰るなど、普段着では当たり前にしている動きが、着物になると制限されることもあるが、その中で着物を好きになる、着物と仲良くなることで、女性らしいしなやかな動きや柔らかい動き、上品さや優しさ、思いやりが身についてくる。
・携わってくださっている全ての人に感謝する。今いる自分の環境に感謝する。
→ひととなりはその人の踊りにも出る。感謝の心が深いと、踊りも自然と柔らかくなる。
・「場」を大切にする。
→落ちているゴミを拾ったり、清掃したりして、「場」への感謝を体現する。
・自分で始めたこと、決めたことに責任をもつ
→お稽古事やレッスンというのは自分で決めて始めるもの。日々の生活の中で状況の変化などによって続けることが困難な状況も出てくるとは思うが、そんな時でもなんとか時間を作って続けてみる。そうするといつか自分にとって、一つのことをやり続けてきたという自信に繋がる。
・目標を持つ。なりたい自分の着物の姿をイメージする。
→目標を持つ、自分のなりたい着物の姿をイメージすることで、人は理想の自分に近づくよう努力する。
藤間様の講義を受け、日本舞踊がこんなにも日々の生活や私たちの日常の意識と繋がっていることに衝撃を受けました。ただ踊るのではなく、日本舞踊の曲一つ一つにも物語があり、その世界観を五感で汲み取り表現するのが日本舞踊なのだと藤間先生から学んだ上でする実践は、日本舞踊を見る楽しさ、踊りで表現する楽しさを一層感じさせてくれました。
(歩き方、お辞儀の仕方にも心配りが必要です。)
(藤間様の三味線の演奏に合わせて、さくらを踊りました、一つ一つのポーズにも物語があります。)
講義の最後に、藤間様が「まつのみどり」という演目を披露してくださったのですが、「まつのみどり」に込められた「芸事が精進しますように、芸が上達しますように」という想いと物語の背景を意識しながら拝見すると、一気に藤間様が作り出される世界観に引き込まれ、これが一つのことを続けてきた方が醸し出されるしなやかさと強さなのだと実感いたしました。
藤間様が「美しいは大変」とおっしゃっていらっしゃいましたが、Miss SAKEとして活動していく上では必ず求められる「美しさ」。私の持ち味である「大胆さ」の中にも「美しさ」と「しなやかさ」を身につけ、アンバサダーとして魅力的な人間になれるよう、本日の学びを日々の中でも意識し実践していきたいと思います。また、なりたい自分像というのはあっても、なりたい着物の姿まで想像できていなかったので、これを機に考えたいと思いました。
本日講義をしていただきました藤間様は、石川酒造様で毎週水・木・土と日本舞踊のお教室を開催されているそうです。日本舞踊にご興味がおありの方は、是非一度体験されてみてください。
藤間様、本日は講義いただきありがとうございました!日本舞踊への印象がガラッと変わり、忘れられない時間となりました。
【 健康になる食事学 】
続きまして、株式会社コープニュース代表取締役 田中陽子様より、健康になる食事学について講義いただきました。2013年に放映された「フードインク」という映画を視聴後、日本国と海外での食品に関する表示・開示義務の違いや、食の安全に対する意識についてご教示いただいたのですが、田中様の講義で私が印象に残ったのは、「食べ物は想像以上に自分の将来に影響する。だからこそ、一人一人が食に対してもっと関心をもち、自分で情報を取り、選択していくことが大切である」というお言葉でした。「フードインク」では食肉加工現場や工場、生産の現場で実際に起こっていることが映像に収めてあり、これを知らずに食材を自分の口から取り込み、身体の一部になっていると思うと怖いな・・・と思うと同時に、自分が今まで食に対して関心が薄かったことを反省しました。自分の身は自分で守る。今後はこういった現状があるということを踏まえた上で、自分が安全に安心して台所に立てるよう、納得する食材選びをしたいと思います。
田中様、本日は貴重なお時間をありがとうございました。
【 最先端の宇宙開発そして人文社会及びビジネス 】
最後に、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構JAXA人事部付主任、一般社団法人ニュースペース国際戦略研究所NGSL理事を務めていらっしゃる岩渕泰晶様より、最先端の宇宙開発についてや、宇宙と人文社会、ビジネスがどう関わっているのか講義いただきました。
岩渕様の講義の中で、日本の人工衛星はアジアの中で一目置かれていること、ロケットの開発は20年に一回、衛星の開発は10年に一回のペースで行われており開発者は人生をかけていることを伺い、純粋にどうやって宇宙が発見されたのか、そして人工衛星を開発したり、よりよい宇宙開発のために研究を重ねる人間の想像力とそれを現実化させる力をすごいなと思いました。
また、様々な国の方々とお仕事をされている岩渕様だからこそ感じるチームマネジメントにおいて大切なこととして、プロジェクトに取り組む上でそれぞれの国の文化を知っておくこと、そして相手がどういうバックグラウンドで育ってきたのか、どういうことに興味をもっているのか、自分自身の好奇心を相手に向けてつながりを見つけるコミュニケーションをとること、仕事においては相手を信じてどこからどこまでを任せるのか自分で決めることが大切であるとご教示いただきました。第一回ナデシコプログラムで、「酒蔵見学に伺ったときに意識してほしいこと」として初代Miss SAKEの森田様からも「相手に興味を持ってたくさん質問する、コミュニケーションを大切にする」と伺い、チームマネジメントやチームビルディングにおいて、お互いに相手のことを知ろうと思う気持ちが大切であると感じました。改めて考えてみると、Miss SAKEの活動もファイナリストや全国各地の酒蔵さんとの連携、そして世界中の関係機関と一つのチームとして動いており、チームとしての意識を持つことで、関わり方や発信の仕方により一層の工夫が生まれると思えたことは、私にとって新しい気づきでした。
あともう一つ、岩渕様の講義で印象に残ったのが「循環」という言葉です。日本の自然観において、天から稲妻が鳴り雨が降ることで稲が育ち、育った米を御神酒にして天に献上する、この水の循環が日本はとっても得意であると伺い、ストンと心に落ちてきました。この循環は次の世代につなぐ、次の世代を守るための考え方として大切であると私自身も感じましたので、まずは自分の行動、自分の意識がどのように循環していくのか意識を向けてみたいと思います。
岩渕様、本日はたくさんの気づきをありがとうございました。
今回の講義で共通して感じたのは、日々の中でほんの少し意識を向けるだけで、見える世界が変わってくるということ。そしてその意識が、また新しい世界へと繋がっていく。日本酒のアンバサダーMiss SAKEとして作っていきたい世界に意識を向けて、今後の活動に取り組んでいきたいと思います。
~おまけ~
今回のオフショット達です★
(お昼ご飯はあじフライでした♪)
(講義終わりにみんなと★1日お着物を着ての講義、お疲れ様でした!)
(左:自分での着付け、襟を左右対称に止めること、お端折りを綺麗に整えることが次回の課題です◎右:石川酒造様の敷地内に花桃が綺麗に咲いておりました。四季折々に咲く花たちを見ながら、日本の四季はいいな~と。)