第15回ナデシコプログラムレポート(2024.05.18)

~震災から再び立ち上がった宮城で食を学ぶ~

皆さま、こんにちは。

2024 Miss SAKE 鳥取の林原 有香です。

ナデシコプログラム15回目の講義を受講させていただきました。

今回はナデシコプログラム初の東北開催で、宮城県での特別プログラムでした。

銘酒「浦霞」醸造元 株式会社佐浦 蔵見学、Miss SAKE特別プログラム

鹽竈神社 団体正式参拝

牡蠣養殖場見学 「株式会社和がき」代表者 阿部年巳様

牡蠣小屋BBQ、宮城県産食材についての講義及び実食 プランニングルームMP代表、宮城県6次産業化プランナー みやぎグリーンツーリズムアドバイザー 早坂久美様

子供未来創造校 KIBOTCHA/キボッチャ

銘酒「浦霞」醸造元 株式会社佐浦 蔵見学、Miss SAKE特別プログラム

まず宮城県塩釜市にある「浦霞」の醸造元、株式会社佐浦を訪問させていただきました。創業1724年、今年で300年となる大変歴史のある酒蔵です。浦霞は、日本全国でもファンが多く大変有名な銘柄です。

株式会社佐浦の佐浦社長には、一般社団法人Miss SAKEの顧問も務めていただいており、大変光栄なことに、今回の講義では佐浦社長から直々のお話もいただくことができました。

 

<代表銘柄「浦霞」の由来>

源実朝の以下和歌から来ており、塩釜の浦に霞がかかったやさしく美しい景色が表現されており、ほのぼのとした春の風景が浮かんでくるような味わいを目指して醸されています。

「しおがまの浦の松風霞むなり 八十島かけて春や立つらむ」

<訪問の概要>

宮城県塩釜市の本社にてマーケティング本部 企画部 冨谷様から企業紹介と代表銘柄である「浦霞」について説明いただき、杜氏の小野寺様、山田様に蔵見学にご案内いただきました。

<酒蔵見学>

蔵で使用されている洗米機や、米によって異なる浸漬について説明をいただき、蒸米を冷却されている様子、麹室やもろみの入ったタンク等、酒作りの工程を見学させていただきました。

こちらでは90%以上を宮城産の米で醸造されているそうで、地域への拘りが感じられました。麹室では麹を試食させていただき、嚙むと甘みがあり、ほんのりやさしい味わいのお米となっていました。東北地方は湿気があるため、西の地域よりも麹の涸らしに注力しているそうです。

この日は酛すりを行っているところを見ることもでき、2名で1時間、休憩なしで楷を入れていること、更に、大変力の必要な作業でありますがそのうちのお一人が女性であったことにも大変驚きました。女性が入ったことにより、全て手作業で行っていた作業も少しずつ可能な部分を機械化していく等、女性でも働きやすい環境を整えられているそうです。

<飲み比べ>

佐浦社長に各日本酒の説明をいただきながら、6種類のお酒を飲み比べさせていただきました。

  1. 純米吟醸 浦霞禅
  2. 純米吟醸 浦霞No.12
  3. 純米吟醸 浦霞 寒風沢
  4. 浦霞 No.12 スパークリング シルバーラベル
  5. エクストラ大吟醸 浦霞
  6. 純米原酒につけた浦霞の梅酒

震災も乗り越え、ますます発展していく浦霞の日本酒がどのようにして作られるかを深く理解することができました。代々続く伝統と技術へのこだわりが、浦霞の高品質な日本酒を生み出しているのだと実感しました。

日本の伝統的酒造りが、ユネスコ無形文化遺産の登録候補となっていますが、自然災害等での困難な時期もありながら、現在も守られている酒造りを国内外にも、後世にも残していけるよう私もMiss SAKEとして貢献していきたいと思います。

鹽竈神社 団体正式参拝

鹽竈神社は、宮城県塩竈市にある古代から続く神社で、全国に約500社ある鹽竈神社の総本社です。創建は推古天皇の時代とされ、神社の歴史は1400年以上にわたります。主祭神は塩土老翁命(しおつちおじのみこと)で、航海安全や漁業繁栄の守護神として崇められています。

当日はMiss SAKEとして団体正式参拝をさせていただきました。

神楽を拝見し、同行いただいた佐浦社長、2023Miss SAKE JAPANの山田さんによる玉串奉奠等が行われ、御神酒もいただきました。

私は生まれ育った地域での「浦安の舞」の神楽経験から、神楽には馴染みがあったのですが、こちらではまた異なる神楽でした。浦安の舞は全国的なものですが、こちらの神楽は鹽竈神社のみの独自のものであると伺いました。地域ごとに、また神社のよってもそれぞれの伝統があり継承されていることを実感しました。

鹽竈神社の境内には志波彦神社もあり、鹽竈神社と共に参拝されます。創建は比較的新しく、鹽竈神社に隣接する形で存在しています。主祭神は志波彦大神で、農業守護·国土開発·殖産の神として崇敬されています。

鹽竈神社にはいくつか興味深い特徴があることも伺いました。

通常の神社は鳥居等の門を入った正面に主祭神が祀られていますが、鹽竈神社は正面に左右宮(鹿島·香取の神)が南向きに、門を入って右手に主祭神の塩土老翁神を祀る別宮が松島湾を背に西向きに立っています。この背景としては、伊達家の守護神である鹿島·香取の神を仙台城の方角に向けて建て、大神主である藩主が城から奉拝ができるようにし、海上守護の塩土老翁神には海難を背負って頂くよう、海に背を向けているそうです。

また、主祭神が別宮で祀られておりましたが、ここで意味する「別」とはメインに対するサブやセカンドという意味ではなく、特別(スペシャル)の「別」と言う意味だそうです。参拝順として別宮へ先にお参りさせていただきましたのはその背景からでした。

鹽竈神社を訪れると、まずその荘厳な雰囲気に圧倒されます。

神社には歴史的建造物や美しい庭園もあり、大変心が穏やかになる場所です。参拝に行かれた際は、周囲の庭園を散策し、季節ごとの花々や木々の美しさも楽しんでみてください。

日本に古くから伝わる神道について、海外の方からも興味を持っていただくこともありますので、自分の出身地とは異なる特徴を持つ神社やしきたりに触れさせていただけたことは大変貴重な経験、気づきとなりました。

日本酒も密接に関係している神社について、更に学びを深めて発信していきたいと思います。このような貴重な機会をいただきありがとうございました。

牡蠣養殖場見学·BBQ

皆さんは牡蠣がどのようにできるのか、見たことはありますか?

今回「株式会社和がき」代表者の阿部様に大変貴重な機会をいただき、牡蠣の養殖場をボートに乗せていただき拝見させていただきました。

まず驚いたのは、海上での牡蠣の養殖のための準備に大変な手作業が多くあり、様々な方のお力で美味しい牡蠣が食べられているということです。

牡蠣の養殖には、種牡蠣育成のために、ホタテの貝殻を重ねて吊るしたものが使用されますが、貝殻に1枚1枚ハンマーのようなもので穴を空け吊るしを通されていました。

さらにそちらを海上まで運び(この時点で既に重い状態です)、海に沈めていきます。

吊るすためのポールのようなものは4メートル程度もあるそうで、それも手作業で海底に差し込んでいき、4年程度でまた新しいものに取り換える作業をされるそうです。

ここまで伺い、牡蠣をいただくことがいかに貴重か、市場に出回り消費されるまでにどれだけの方が携わってくださっているのかを身をもって感じることができました。

見学させていただいた後は、阿部様、関係者様、そして今回のナデシコプログラム宮城特別講義に同行いただいた宮城県6次産業化プランナー·みやぎグリーンツーリズムアドバイザーの早坂久美様とご一緒に、とれたての牡蠣を初めとした宮城の食を堪能させていただきました。もちろん宮城の日本酒とともに、ペアリングもさせていただき、同じ牡蠣でも生ガキ、蒸し牡蠣、アヒージョ等に合わせて多様な楽しみ方ができることも学ばせていただきました。牡蠣でお腹がいっぱいになったのも初めての経験で、大変充実した時間を過ごさせていただきました。

私も海側の出身なので、地元の海産物と日本酒のペアリングを、学びを取り入れた楽しい時間とともに広めていきたいと思いました。

子供未来創造校 KIBOTCHA/キボッチャ

この日の夜は震災で被災した小学校をリノベーションした施設に宿泊させていただきました。こちらには震災の資料館もあり、災害時の対応方法についても小学生でもわかりやすく、すぐに対応できるように、ロープや公衆電話の使い方、火起こしや応急手当についてもグッズとともに展示されていました。

知っているか否かで、自分や他の人の命を守ることができるかもしれない。このことは、防災訓練も通じてしっかりと子供たちに伝えていく必要があるのだと思います。

同施設では、イベントやワーケーションも可能ですので、ぜひ行ってみてください。

https://kibotcha.com/