第12回ナデシコプログラムレポート(2024.04.28)

『わたしの体を知るいちにち』

皆さま、こんにちは。

2024 Miss SAKE 鳥取の林原 有香です。

ナデシコプログラム12回目の講義を受講してまいりました。

Miss SAKEは、日本女性の教養向上やエンパワーメントを通じて、日本酒や文化、女性の社会進出など幅広い視点で取り組んでおり、この日は終日、産婦人科や栄養コンサルタントの先生等をお招きし、女性の健康、体、妊娠等に関するトピックについての講義やトークショーが行われました。

 

  • フィトテラピーによる女性のためのセルフケア/ ONE to ONE Professional 竹知万季様

Miss SAKEの美容顧問をしていただいており、メイクレッスンの回でもお世話になりましたONE to ONE Professionalの竹知先生に今回もご登壇いただき、今回は植物の力によって心身をケアする「フィトテラピー(植物療法)」について講義いただきました。竹知先生は日々のセルフケアや美容の仕事にフィトテラピーを取り入れていらっしゃるそうで、ご経験談を交えながら、身近に取り入れる方法、効果等を教えていただきました。

フィトテラピーの活用法3つ

  1. 飲む・食べる:経口摂取で、消化器官を通して成分を吸収
  2. 香る:芳香成分を嗅覚を通して取り込み、同時に肺を通して血液からも吸収
  3. 塗る:皮膚に塗布して浸透させ、毛細血管から血流にのって全身へ

竹知先生から、「自分の心と体に合ったセルフケアを見つければ、自分らしく人生を生きる力となる」とのお言葉をいただき、私も日々の生活に追われる中でもフィトテラピーを取り入れ、自分と向き合う時間、大事にする時間を意識的にとっていこうと思いました。

  • 東洋ライス株式会社 開発推進室 鈴木様

東洋ライス様より、お米についての講義をいただきました。

また、この日のランチに、東洋ライス様の米という米を使用した栄養バランスも良く美味しいお弁当をご提供いただきました。

白米と玄米から選ぶことができましたが、私は玄米を選び美味しくいただきました。

金芽米は東洋ライス様が販売されている米で、酵素が多い特別な玄米だそうです。私は普段からご飯は実家の玄米を食べていますので改めて玄米の持つ良さを伺い、美と健康のために玄米食を今後も続けていこうと思いました。

みなさんは「粳米」という言葉を聞かれたことはありますか?これは「こうべい」と読み、漢方薬に用いる「生薬」の一つであり粳(うるち)米の玄米だそうです。米が漢方薬の生薬の一つだったということにとても驚きましたが、玄米のままで食べることで、玄米がもともと持つ栄養価を体に取り込めるため、生薬となり得るほどの食物であるということに納得しました。

国内の米の消費量は下がっている中、医療費は上がっていますが、昔より玄米を食べなくなったということも健康維持に関係していると想定されています。

そのような状況の中、東洋ライス様は学校給食事業、妊婦さんへの健康増進支援事業等を地方自治体とも連携し、米を軸として日本国内の栄養改善や健康増進に取り組まれています。

私も米の良さを改めて見直し、発信していくことで、少しでも多くの方の健康維持への関心、玄米を食べることへのきっかけとなれれば嬉しく思います。

 

  • 私の尊厳を大事に、健やかに生きる/ナオランジェリー・オーナーデザイナー、日本ランジェリー協会専務理事 川嶋菜緒(栗原)様

川嶋様より、「尊厳」について講義いただきました。

以下のように尊厳は生きる基本原理となっています。

1945年国際連合憲章、1948年世界人権宣言、1947年日本国憲法

尊厳とは・・・恥や屈辱を受けることなく、価値ある存在として尊重され、安心安全に、自由と選択肢を持って生存すること。

自分の価値とは、生まれた環境・年齢・性別・ステージ・他者からの好き嫌い・社会・家族等どんな評価軸にもはまらないものであり、「私の存在そのものに価値がある」それこそが「尊厳」。そもそも生まれる確率は1/50兆~80兆であり、生まれたことが奇跡かつ価値あることということを川嶋様は強調されていらっしゃいました。

「何かに躓いた時、常に自分の尊厳に立ち返り、何度でも自分の価値を確認し大丈夫、私には価値がある」と乗り越えてほしいとおっしゃる川嶋様からのメッセージは、私を含めチャレンジし続ける参加者の背中を押してくださる大変力強い言葉でした。

川嶋様は「安心と自由を与え合い、心や居場所を守り合う。そんな風に人と人が共生できる社会をつくりたい」と願って下着をつくっていらっしゃり、つくりたい社会を見据えながら私も自分にできることを行っていこうと気持ちを新たにさせていただいた講義でした。

   

  • 株式会社アデランス

株式会社アデランス様には、セミナーという形ではございませんが、取り組まれている事業をご共有いただきました。

子供の円形脱毛症、乳がん等の方への鬘のためのヘアドネーション等を行われており、

150か所の自治体で助成金を活用したサポート事業を行われているそうです。毛髪は単なるファッションではなく、医療にも関わっているということを認識することができ、また視野が広がる機会となりました。

  • 慶応義塾大学医学部 産婦人科 専任講師 内田明花様

内田先生より、以下内容について講義いただきました。

  • 月経と排卵の仕組み
  • 気を付けておきたい、子宮卵巣の病気
  • 不妊治療とは?
  • 未来のために今できること

最近日本でも増えており、東京都も助成金を出している卵子凍結の話もあり、大変興味深いお話でした。

少しの体調変化でも大病の前兆、大事に至ることもある中で、どのような状況・状態になったら病院に行った方が良いのか等、心配しすぎも良くないですが、日ごろから少しの体調の違和感や気になることに敏感になり、自分を気に掛けることは大切だと感じました。

  • 働き女子のプチ不安解消、今日からできる各種不調対策/予防医療・栄養コンサルタント、一般社団法人ラブテリ代表理事、20112015ミス・ユニバース・ジャパンオフィシャルトレーナー 細川モモ様

細川様からは、プライマリヘルスケアや、ラブテリの取り組みについてお話いただきました。

プライマリヘルスケアとは、健康であることを基本的な人権として認め、全ての人が健康になること、そのために地域住民を主体とし、人々の最も重要なニーズに応え、問題を自らの力で総合的かつ平等に解決していくアプローチです。

ラブテリは研究(ビッグデータ構築)から、啓発(全国で保健室を開催)、実装(ソリューション開発)まで、13年間母子健康増進に取り組まれています。

細川様の講義の中で、栄養、健康維持についてもお話いただきました。

健康維持には、5大タンパク質である肉、魚、大豆、卵、乳製品は毎食食べることが重要であり、食は7割は自分の体のために、3割は自分のため(楽しみ等)に食べるという意識でいると良いと教えていただきました。

タンパク質は「プロテイン」ですが、これはギリシャ語の意味としては「まず第一に重要なこと」という意味だそうで、それほどタンパク質は体に重要な栄養素であるということです。

女性は特に、鉄分不足となる傾向がありますが、世界各国では主要食に鉄を添加し栄養改善を行っているそうです。主要食は小麦粉、米、醤油等、国によって異なりますが、これらの取り組みは栄養疫学と呼ばれます。なんと日本にはそのような対策は無く、国民のリテラシーに依存している状況だそうです。子は親に影響されるため、親が栄養や健康に関するリテラシーをつけることは必須です。

バランスの良い食事で栄養を意識することは、料理をしなければならないということではありません。料理をしなければとなるとプレッシャーとなり継続性がありません。

使える手段は使い、手軽に取れるのであれば缶詰でも問題無く、継続していくことが重要となります。

細川様の講義から、特に、食事をとることへの意識の向け方について、多く学ばせていただきました。

  • 健やかな女性を目指して~プレコンセプションケアの視点から~/母性内科 三島就子様

プレコンセプションケアとは、受胎の前に行うケアのことです。つまり、妊娠の前に女性やそのカップルに対するケアを行うことであり、母体と子の健康は後世の健康状態につながっていくため、妊娠前から葉酸サプリの摂取等を行うこともプレコンセプションケアの一つとなります。

この日の講義の冒頭に、参加者それぞれが専門家の先生のもと、体重や身長、血圧等を測定し、各自BMI等のデータを確認し、健康状態を確認しました。

女性はダイエットへの関心が高い方が多くいると思いますが、やせと妊娠への影響について教えていただきました。

  • BMI<18.5 が「やせ」
  • 日本の20代は5人に1人が「やせ」
  • 正常な月経発来には体脂肪22%以上が必要
  • 妊娠前のやせは早産、低出生体重、産後の骨折リスクが高まる

母体がやせていることによって、妊娠高血圧症候群にもかかりやすくなります。それを妊娠前の介入(プレコンセプションケア)によって発症回避できる可能性もあり、母子の健康にはプレコンセプションケアについて各自学び、認識しておくことが大事であると教えていただきました。

この日は、自分の体、健康、食、妊娠について専門家の方々からたくさんの貴重なお話をお伺いさせていただきました。

何を行う際にも、まずは健康でいることが第一となります。当日の体の各種数値測定の結果、私は現在が理想の状態となっていましたが、普段の生活の中での当たり前を再度見直し、更に改善できること、継続してできることを自分なりに工夫もしながら取り組んでいきたいと思います。

先生方、この度は大変貴重なお話を誠にありがとうございました。